月レヴィさんの書く、徒然色々……
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スティーブン・キング原作。
ラストは原作と違うらしく、そのせいで米では評価があまり高くなかったとか。
なお、コナミの「サイレント・ヒル」はコレの影響を受けて作られたとかなんとか。
ちなみに月レヴィさんは原作は未読です。
のでどう違うのかは知らんです。
ラストは原作と違うらしく、そのせいで米では評価があまり高くなかったとか。
なお、コナミの「サイレント・ヒル」はコレの影響を受けて作られたとかなんとか。
ちなみに月レヴィさんは原作は未読です。
のでどう違うのかは知らんです。
さて、この映画の内容をまずはざっくりと簡単に書くと、
・山奥、湖があったりの自然豊かな片田舎が舞台
・なんか町全体が濃い霧に包まれた!
・しかも霧の中には化け物がうじゃうじゃおる!
・結果、買い物客はみんな外に出るに出れなくなる
・全員が出るに出られなくなる、当然みんな不安になる
・冷静になろう努めても、みんな精神的に疲弊して段々と狂い始める
そんな感じ。
買い物客も色んな人物がいて、その性格なんかがうまく物語に組み込まれています。
あまり複数の複線が張られたりってわけでなく、ひとつずつ丁寧にやってる、そんな印象がありました。
「クローバーフィールド」もそうだったんですが、この「ミスト」も化け物関係はある意味“物語を語る上の小道具”にすぎないんですよね。
主人公がヒロイックに立ち向かっていったりといったお話は皆無。むしろ映画のシーンのほとんどはスーパーマーケットの店内と倉庫のシーンです。
一度となりの薬局に行って薬取ってこようとか言い出して店の外に飛び出しますが、それ以外だとラストに出るとき意外全部店の中ですし。
あと主人公がまったく活躍しないよね。
見るからに冴えない店員のオリー(実は本編通して一番活躍してないか?)と、教員引退した婆さん(化け物相手に冷静にキンチョールファイヤーで撃退してた)ほうがよっぽど活躍している。
まあ「ミスト」はアクションを楽しむ映画じゃなく、それよりも登場人物たちのセリフや行動から見えてくる心情を見る映画ですからね。
特に中盤以降から始まる、ユダヤ教(というか狂)の女が騒ぎ出してからの流れは恐ろしい。閉鎖された空間の中では、人は誰しもが狂信的になるのかと。
若い軍人が腹をグサグサと刺されまくった挙句、「贖罪だ!」「生贄だ!」「許しを請うのだ!」と狂信的な集団になった店の人達がこの若い軍人をワッショイしつつ店の外に放り出すシーンとか、鳥肌モノです。
あのシーンだけは二度と見たくねぇ、ウン。
で、そんなことしておいて最後、「子供を生贄に!」とか暴走しだしたユダヤ狂女(まぁ最初から狂ってましたが)をオリーが撃ち殺したときの狂信者集団の反応は「ひ、人殺し!」。どんだけ勝手なのよって……
結局のところ、霧の中に蠢く化け物なんかよりも、人間達のほうがよっぽど恐ろしいってことなんですよね。(というかスティーブン・キングの書くお話はそういうのが多いですし)
そしてラストの展開、とんでもない欝展開でした。
「みんなで自殺しようと思ったけど、自分の子供も含めて5人いるのに拳銃の弾4発しかないよ!」って絶望的な中でのそのさらに絶望的な状況。てかどんだけひどい状況だ。
で、しょうがないので主人公、「自分は自分で何とかする」といって、同乗者全員を自分の息子以外の同意の上撃ち殺す(自分の息子も)。映画で無理心中するって初めて見た気がする……
自分は一番恐ろしい死に方をする予定だったので、ひとしきり車の中で暴れてから車外にでて、「来い、さあ来い!!」と大声で化け物呼んで死のうとしているところに、霧の中から軍の戦車が……
と、そこで突然霧が晴れ始めて、軍の車両が次々と追い抜いていきこの異常事態が収束したことがわかる。そしてその車両の中には、ついさっきまで一緒だったスーパーマーケットの客を乗せたトラックも。
主人公が絶叫して泣き崩れて、エンドロール。
ぎゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!
「自分が正しい」と思った行動を彼らは皆していた。
けどそれが本当に正しいかどうかは誰にもわからない、正解はない。
最後に婆さんが言っていた「誰も否定することはできない」ってセリフが頭に残ってしょうがない……
とまあ、「クローバーフィールド」に続いて、2回連続後味悪い映画見てしまった。かといってこの「ミスト」がひどい映画だとは思わない。
ここまで極限の恐怖と絶望に陥った心理を描かれているのはすごいと思う。表立った登場人物だけではなく、たまたまその場にいた客や店員全員にちゃんとした性格付けがなされているから、なんというか全編通して“無駄が無い”。実に絶妙なバランスだと感じました。
感動する、というより何かを考えさせられる作品。霧の中にいる恐怖よりも、人間の奥底にある恐怖のほうがよっぽど恐ろしい。そういうお話でした。
R-15指定というわけで、グロい描写や鳥肌の立つ演出も結構ありますが、ぶっちゃけそんなのも気にならんくらい人間のほうが怖いです。
月レヴィさんとしては、この映画結構オススメします…うん、ちょっと薦めづらい気もするが……
あ、でももう一回見に行けって言われたら、断固拒否しますからね。
ちなみにこの「ミスト」も、よっぽどの映画好きで無い限り、カップルで見に行くのはオススメしないよ!
あとトンデモ鬱展開はダメ・ゼッタイって人も見てはいけない。この映画は盛り上がる映画ではなく、激しく盛り下がる映画ですから。
全然どうでもいい話なんだけど、オリーって一発も拳銃の弾外してないよね。「新人教師が持ってた銃の弾が10発しかない」という制限がある上、それ以外にロクな武器が無いからってのも理由かもしれませんが(ショットガンは結局回収不可能になったし)。
見るからに冴えない風貌なのに、銃を撃つシーンだけは妙にかっこいい。さすがは州のチャンピオン!
ってまあ何が言いたいのかって言うと、「一発も弾を無駄にしなかった(全部目標に当たってる)」って結構珍しいことじゃないかなぁって思って。そんだけ。
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名前:ゆうこうてきな れヴぃ介
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日々日常のこと書いてたはずなのに、なんだかオールラウンダーなゲーマーブログと変貌しつつあります。
基本的に何にでも食いつきます。なのでジャンル的に色々とごちゃまぜになっていますのでその辺注意。
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