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月レヴィさんの書く、徒然色々……
 
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F.E.A.R.2 Project Origin
ジャンル:FPS(ミステリーホラー)
CEROマークは「Z」
発売日 2009年8月27日
販売 Warner Bros. Interactive Entertainment
開発 Monolith Productions
日本での代理店はサイバーフロント。
機種はPC・PS3・Xbox360のマルチプラットフォーム 

なお、どういうわけかPC版のみ表現規制は行われていない。

・ストーリー
 ――もう、彼女(アルマ)からは逃げられない。
 主人公は特殊部隊DEADECOに所属するマイケル・ベケット軍曹。彼の所属する部隊はアーマカム社の社長アリスティドの身柄を保護せよ、という任務を受ける。
 彼女の住むペントハウスでアーマカムの警備部隊と銃撃戦を繰り広げるさなか、ベケットは少女「アルマ」の幻影を目撃する……

 というわけで、前作「F.E.A.R.」の「正統な続編」として発売されたF.E.A.R.2。
 前作か続く、「FPSホラー」というジャンルの通り、随所に少女アルマの幻影が現れて、幻覚の世界に引きづり込んだり、直接現れて襲ってきたり、とベケットに対して色々と「ホラー的なちょっかい」を出してくるわけですね。

 そうしてアルマの復讐劇に巻き込まれたベケットはアルマを追いながら戦い続け、その先にあるものは果たして――

・操作と特徴
 ホラー要素を除けば、極普通のFPSシューティングです。
 1対多数の戦いが基本であり、その上敵から受けるダメージがべらぼうに高いため、ちょっと集中砲火を受ければ一瞬で即死してしまう……と、全体的に難易度は高めに設定されています。
 ただし、それはF.E.A.R.シリーズの最大の特徴である特殊能力「スロー・モー」を無視した場合の話。感覚を極限まで研ぎ澄まして世界が遅く進んでいるように見せるこの特殊能力「スロー・モー」は前作でも猛威を振るいました。

 今作でもこのスロー・モーさえあればこの高難易度の銃撃戦は一気にレベルが下がります。というより、スロー・モーが無いと極端に難しいFPSへと様変わりしてしまいます。ゲームの難易度が、スロー・モーに依存するように作られているからです。

 あと、コンシューマ機に合わせたからなのか、リーン(傾け撃ち)が出来なくなりました。これはPC版も共通です。なので敵を討ちに出る場合は、普通に前後左右に移動して銃口を向けるしかなくなりました。

 メディキットの所持できる数も、10個から3個に減りました。
 ただし、道中には注射器のような体力回復アイテムがあちらこちらに散らばっているので、むしろ3個でもまだ多い感じを受けます。


・バリエーション豊かになりました!
 前作はずーーーーーっと似たり寄ったりな室内での銃撃戦でしたが、今回は病院・市街地・小学校などなど、複数のフィールドが用意されています。

 また、敵のバリエーションが豊かになりました。冒頭から戦うアーマカムの警備隊や、アーマカムの「商品」レプリカ兵、その他にもゾンビのようなクリーチャが行く手を阻むこともあります。
 さらに敵のグループはそれぞれが全部敵対しているので、場合によってはベケットVSアーマカム警備部隊VSレプリカ兵部隊といった三つ巴でカオスな銃撃戦になることもあり、単調になりがちな戦いに「色」がつけられています。

 グラフィック自体は前作からそれなりに進化しています。「すんげぇ進化!」ってほどではないですが。ただ人物の描写は大幅に良くなったのは評価したいです。

 バリエーションと言えば、武器が全て一新されたり、道中でパワーアーマーに乗り込んで無双が出来る、といった全く新しい要素も追加されています。
 


・前作が良かったから、尚更思うんだよね……
 さて、当然ながら「F.E.A.R.」と「F.E.A.R.2」は比べられることになるのですが、残念なことにいくつか劣化と言わざる得ない点があります。
 よく言われているのが、「敵AIの明らかな劣化」。
 前作の敵はとても賢いAIでした、というかそれが売り文句のひとつになっていました。
 敵部隊は人数によっては挟撃してきたり、有利なときにやたらと強気に前に出てきたり。マジで殺しにかかってきました。敵同士がうまく連携してくるのです。
 しかし今回の敵はひどく消極的な行動をします。交戦状態となった場合、まずどこか手近な場所に身を隠そうとする。これは数が何人いよう変わらないようで、出会ったらまず団体で一斉に隠れようとする光景はちょっと間抜けです。
 攻めてくるときも単調な攻め、というかマップが一本道なのこともあってか、愚直なまでに真っ直ぐ突っ込んできます。なので同じポイントで待って、出てきたら数を減らして、奥で障害物にへばりついている残りを掃除する、といったローテーションを繰り返すだけで攻略できてしまいます。
 しかも敵が中々攻めてこないため、こっちとしてはダメージ回復を待ったり、安全にリロードできたり、スロー・モーの回復に勤しんだりできるわけです。
 ついでに言わせてもらうと、敵の隠れ方もかなり下手な隠れ方(棚の隙間から体見えてたりとか、頭丸出しだったりとか)で、まるでダメなキャンパーのようです。
 そこにグレネード投げたときの挙動も変なことになってて、爆発範囲でうろちょろしたりするので、パニックでも起こしてるのでしょうか?
 なおこっちが先に顔を出した瞬間に超反応で攻撃してくるのですが、スロー・モーを使えばその超反応にもよりもさらに先手を打てるので、プレイヤーは「安全」にかつ一方的に敵を駆逐することが出来てしまいます。

 このF.E.A.R.の特徴であるスロー・モー能力ですが、ゲームバランスを明らかに崩壊させてしまっています。
 スロー・モーは前作以上に使い勝手が良くなり、持続時間が延びたことと、発動中は敵の姿が光って狙いやすくなるので、敵と戦うたびに使っていけば、かなり強引に攻めていっても余裕で勝ててしまいます。
 その反面、スロー・モーを封印してプレイすると、緩い難易度とは真逆のそれはそれは極端な難易度へと変貌するのです。
 その差があまりにも極端すぎて、「スロー・モーを使った緩い難易度」か「スロー・モー封印の鬼畜難易度」という事態となってしまい、難易度の調整は残念ながら煮詰められている、とは言い難いです。F.E.A.R.2は前作以上にスロー・モーありきの設計となってしまっているんですよね。

 アイテムの配置の仕方もあまり良くない。
 前述のとおり、スロー・モー使い放題プランでのプレイが標準であるため、かなり回復アイテムが余ります。しかも置いてある場所は結構適当。大半の人が道中のアイテムを置きっぱなしにして進めていくことになると思われます。
 ちなみにスロー・モー封印プレイをする場合は、ほとんどの場合が即死なので――やっぱり使わなかったりします。
 前作はよーく探索しないと回復アイテムが足りなかったりして、それもどうなのよって思うところがありましたが、今回は逆に親切にしすぎ、メディキットとかもっと少なくてもいいのに。
 
 リーンが無くなったのも地味に痛い。これによって歩くしゃがむ以外に姿勢を変える操作が無くなってしまったので、撃ち合いが単調になってしまった。それにリーンがないとスロー・モー封印プレイが異常な難易度になってしまうのよ!
 F.E.A.R.というゲームは慎重に進みつつ、ダメージをなるべく抑えるように攻略していく(と個人的に思っている)ので、リーンが削除されてしまったのは非常に残念。

 リーンが無くなった変わりなのかもしれないけど、フリップ防御っていう障害物を倒して壁にするっていうのが導入されましたが、酷いことに全く効果がありません。どんな状況になるのかというと、「銃撃戦に盾もってくるわぁ!」と言って、網戸を持ってくるようなものです。その盾、隙間だらけじゃないッスかみたいな。
 「やらない方がマシ」っていうレベルなので、こんなの導入しないほうが良かったんじゃないですかね。


・怖い? 怖くない?
 肝心のホラー要素なのですが、今回は個人的には正直言いまして、物足りなかったです。
 怖い要素というのが激減していたり、ホラーイベントが自動的に進んでしまって見逃してしまったりするので、道中怖いっていう覚えがほとんど無い……
梯子を下りる→幻覚に引きずり込まれる→現実に戻る→すると先にまた梯子が……
 みたいな状況が前作には沢山あって、思わず梯子を下りることをためらってしまう……でも行かないと先に進めないし、とプレイヤーの心理をよく考えているイベントが盛りだくさんだったのですが、今回はそんなことは特に無く。
 たまーにちら見程度のアルマが現れてみたり、直接襲ってきたり、そんなのが繰り返されるだけで全然怖くないです。最初は驚きますが、何回もやられるとさすがに飽きます。
 変わりにってわけでもないと思いますが、グロい描写がかなり増えました。前作は「零(テクモの和風ホラーゲーム、射影機というカメラで除霊するゲーム)をヒントにホラー要素を作った」と言っていましたが、そりゃもう日本的なホラー要素(水とかね!)でかなり怖がらせてくれました。
 しかし今作ではそういう試みを忘れてしまったのでしょうか? それとも方向性が変わったとか?

 個人的な話になっちゃうんですが、グロい=気持ち悪い だけで、「怖い」とはまるで違うんで、「F.E.A.R.っぽくないなぁ」と思いました。それもデッドスペースのような怖さに直結しているものでもないので、ただ単純に「グロいなぁ……」と思うだけ。それ以上の感想が抱けないのです。
 拘る部分が間違っているんじゃないでしょうか。F.E.A.R.の最大の特色は「ホラー描写」であって、「グロ描写」ではないはず。
 ひょっとしたら今回は「怖がらせる」のではなく「驚かせる」ことに重点を置いたのかもしれません。


・日本向けの調整が酷い
 まず日本語字幕。文章の区切り方が非常に「汚い」です。
 今どき英語、日本語に限らず字幕が出るゲームがほとんどですが、これほど酷い字幕は初めて見ました。
 あとゲーム中のスロー・モーの説明にミスが。日本では「スロー・モー」の名前で統一されているので、「リフレックス(こちらが元の名前)」と書くのは適切ではないです。

 そして日本向けに発売されるときには避けて通れない「表現の規制」。上で「グロいのどうよ?」みたいな事書いてますが、コンシューマ機での表現削除があまりに適当すぎます。これはCERO対策がめんどくさかった、ということでしょうか?
 行き過ぎたグロ描写もあまりほめられたモノではありませんが、だからといって敵をまるで手品のように消滅させてしまうのは、ねぇ?


・物理エンジン様の戯れ
 前作ではそこら中にある物体が物理エンジンの気まぐれによって「ガタガタッ」と大暴れしだしポルターガイスト現象を引き起こしてましたが(ある意味F.E.A.R.っぽかった)、今回はそういったこともほとんど無く。
 エレベーターに死体が挟まったまま移動したりすると敵がめり込んで爆音を鳴らすくらい。見れる機会はほとんど無いと思います。

 それ以外では、「グレネードが壁に吸着する」というちょっと困った現象が起こります。どうなるかと言うと、グレネードを投げ込んだとき何かしらのオブジェクトに引っかかってその場でくっ付く、というもの。
 自分の場合は投げたグレが何も無い空中に固定され、当然そんなことが起こるとは予想もしていないので爆死する、という自体が起きました。どうも、グレネードを投げたときに壁に密着しているとなりやすい模様、扉から投げ込もうとして画面右上に固定されるとびっくりします。

 まあこのゲームの場合、なにかこういう現象が起きた場合は全部「アルマのせい」ということで片付ければいいと思いますっ。


・総評
 全体的に「ちょっと残念なことになってしまったなぁ」というのが感想。
 何よりもF.E.A.R.のホラー要素が薄まってしまったのが一番残念。
 恐らく、コンシューマ機向けPC向け双方に対してどちらでもプレイできるように無理矢理な調整を施してしまっているので、「中途半端」になってしまっている。
 
 とは言うものの、前作の雰囲気もちゃんと残っているし、前作をプレイした人はやってみる価値は十分あると思います。
 あと「FPSが初めて! だからFPS入門用に!」って人にもかなりオススメ。スロー・モー前提ですが、最近のFPSのなかでは難易度はかなり低めの部類に入るので(というかエイムに慣れてない人にとってスロー・モーはかなりありがたい存在のハズ)、FPSやってみたいって人にも割とオススメできます。ストーリー全然わからないと思いますが。
 
 あ、そういえばマルチプレイに関して全く書いていないのですが、実のところマルチプレイが出来た試しがありません。全く賑わっていない上、最低でも4人いないと対戦を始めることすらできないので、今まで一回も対戦が成立したことが無いのです。
 要するに全く人がいない。対戦できない状況なので、コンシューマ機での実績やトロフィーは諦める他道は無いです、ハイ。

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